Fosunとその合弁企業Nanjing Nangang Iron & Steel United Co.Ltd.(Nanjing Nangang)は3日、Koller Beteiligungs GmbH(Koller)の過半数株式の買収を完了したと発表した。Kollerはドイツのディートフルトに本社を置く自動車軽量部品の専門企業。この買収はNanjing Nangangの初の海外投資で、Fosunとしても初の海外工業投資である。
Kollerはドイツ、ハンガリー、メキシコに生産施設を持つ。PUR(ポリウレタン)とハニカムのサンドイッチパネルを含む射出成形複合部品やプレスツールを生産し、フォルクスワーゲンやアウディ、BMW、メルセデス、ランドローバーなど欧州の大手自動車メーカーに納入している。車両の軽量化によってエネルギー消費と汚染物質排出を減らそうとする自動車メーカーに対して、Kollerはイノベーションの先頭に立って優れたソリューションを提供している。
Kollerは新しい大株主の支援を得て、欧州市場での地位を強化し、中国で新たな生産拠点と拡大の機会を探る。
Fosunの郭広昌会長は「自動車業界への革新的な軽量化ソリューションの提供で世界をリードするKollerへのこの投資に満足している。特に排気とエネルギー消費を減らすソリューションの提供といったKollerの『職人気質』を高く尊敬する。環境保護とエネルギー節約はグローバルな重要課題であり、特に中国ではそうだ。軽量化技術は効率的にエネルギー消費を減らし、持続可能な発展を促進する。高品質で革新的な軽量化製品とソリューションには大きな需要があると信じており、Koller Groupと密接に協力し、こうした市場へ同社の製品を供給していきたい」と語った。
Nanjing Nangangのファン・イーシン会長は「新素材はNanjing Nangangの事業の進展で中核的な分野の一つであり、将来はわが社の主力事業部門の一部になる。Kollerの戦略的投資家としてわが社は、相乗効果を育み、特に中国やアジア市場のニーズに沿った軽量化ソリューションの創出の面で、Kollerのさらなる発展と拡張を支援する。Kollerが近く中国市場へ進出すると確信する」と述べた。
Koller Beteiligungs GmbHのマックス・コラー最高経営責任者(CEO)は「Fosunと連携し、特にFosunの合弁会社が投資した最初の自動車部品サプライヤーになったことをうれしく思う。今回の連携によってKoller Groupはアジア市場で事業を拡大し、それによってKollerの発展と拡張の成功を続けることができる。KollerはFosunやNanjing Nangangとともに、アジア市場の新旧顧客に幅広い軽量化のソリューションとツールを供給する。Kollerの製品と軽量化ソリューションは世界のすべての自動車メーカーの制約を受けて、選択される運転テクノロジーに関係なく、車両の重量と排出量を削減していく」話した。
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