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[Media Actually]あなたのメディア経験を買います。:① あなたはすでにそれを選択している

コンテンツキュレーター徐希禎博士の[Media Actually]
あなたのコンテンツの経験にストーリーを加えたコンテンツのキュレーター、徐希禎(ソ・ヒジョン)です
記事公開日時 : August 25, 2017, 2:15 pm
ACROFAN=徐 希禎 | press@acrofan.com | SNS
 
[企画コラム]あなたのメディア経験を買います。

① あなたはすでにそれを選択している
② 私たちはどれだけ他の人を経験しているのか
③ 答えは「○○な」メディア経験にある

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帰り道、サラリーマンのAさんは週末に観る映画を検索する。映画の前売りサイトにアクセスしてみたら、よく分からなかった映画が前売り率の1位に上っている。詳細情報を押してみたら人の観覧評価も悪くなかった。すぐその映画を予約する。そしてポータルサイトアクセスして、メインに掲載されている「ニュースランキング」をクリックして今日のイシューを確認する。SNSを見ると○○番組が視聴率5%を突破してよく作られたドラマというコメントが掲載されている。その番組を観るためにYouTubeにアクセスして検索すると、思ったより多くの映像が出てそのまま簡単にクリック件数が最も高い動画をクリックして観る。 (。。。)

大韓民国に住んでいるあなたにサラリーマンAさんの日常は決して珍しい光景ではないだろう。実はサラリーマンAさんの日常は現在の20・30代に現れる最も普遍的で一般的なメディアコンテンツの利用パターンである。ポータルサイトでニュースを読んだり、ソーシャルメディアを通じて面白い動画を知るようになること、YouTubeで動画を検索したり、消費する行為などが全てここに該当する。そして既に多くの研究から利用者個人がメディアコンテンツをどこで、どんなデバイスで、どれほど消費するのかについて扱ったため新しくないのも事実だ。

本稿では「あなた」のメディア利用ではなく「彼ら」のメディア利用に焦点を合わせてサラリーマンのAさんの話を解釈してみよう。サラリーマンのAさんの話を見ると一つの共通点を見出すことができる。まさに他の人のメディア経験がそのまま自分のメディア経験につながるということだ。前売り率、ニュースランキング、お勧め、クリック件数などのような情報は事実的に他の人のメディア経験から作られたものであり、今時の個人がメディアコンテンツを 選択するか、決定することにおいて見えるようにあるいは見えないように多くの影響を及ぼしている。実際に様々な研究を通じてすでに証明されたところである(シリーズの2弾で扱う予定)。

このような現象に対してMutz(1998)は「非個人的影響力(impersonal influence)」という概念を挙げて説明した。非個人的影響力とは、メディアで個人的な対人的接触が行われていない領域にある匿名の打者の態度や信念、経験などを伝え、個人がこれを遅刻して考慮することによって現れる影響力である。つまり、Mutzはメディアで他の人たちの集合的な意見や経験を伝え、個人がこれを考慮することで自分の態度を決定したり、判断をするのに影響を受けることについて注目する必要があるということを主張した。

視聴率を含めて他の人のメディア利用経験は今まで主に広告の定量的指標のレベルでアクセスしてきた。特にデジタルメディア環境の場合、視聴率を代わりにするメディアコンテンツ評価指標が不在という点で前売り率、クリック件数、共有数などのような様々な指標がコンテンツ評価指標として使われている。つまり情報提供の対象が利用者個人ではなく広告主またはコンテンツ製作者に合わせられているのだ。もちろん最近は個人に適したコンテンツを提供するキュレーティングのレベルで活用されている。しかし、これもまた利用者自ら他の人のメディア経験について活用する形ではない。

ここで他の人のメディア経験について注目すべき理由は大きく二つの側面である。一つは実はずいぶん前から個人利用者は他の人の利用経験について関心を持って活用したり、影響を受けてきたということだ。従って、人々のメディア利用行為について知りたいなら、今まで実施してきた一般的なメディア利用調査からさらに他の人のメディア経験を「どのように経験するか」を見る必要があるが、この部分については注目することができなかった。特にメディアの特性上、他の人に関する情報をよりたくさん接することができるデジタルメディア環境ではその影響力の範囲が広くて強度が強いと予想される。もう一つは今のように一日にも数多くのメディアコンテンツが溢れ出てくるメディア環境では利用者がコンテンツを消費しているかの可否以上にこれを消費することによってどのような感情を感じて、どう受け入れたのか、つまりどんな経験をするのかをチェックするのがより重要であるためだ。

これに従って、あなたがコンテンツや製品を個人がどのように利用するか、またはどのように利用すべきかを知りたければ、これに先立ち利用者が他の人からいかなるメディア経験をしているかについて注目してチェックしなければならないだろう。


"あなたのコンテンツの経験にストーリーを加えたコンテンツのキュレーター、徐希禎(ソ・ヒジョン)です。"


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