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京大と富士通、高度医療化に向けたAI活用の共同研究講座を開設

記事公開日時 : January 31, 2018, 11:33 pm
ACROFAN=金 炯根 | hyungkeun.kim@acrofan.com | SNS
国立大学法人京都大学(以下 京都大学)と富士通株式会社(以下 富士通)、株式会社富士通研究所(以下富士通研究所)は、医療分野でAI(人工知能)を活用するための共同研究講座「医療情報AIシステム学講座」を京都大学大学院医学研究科に設置し、2018年1月より約2年間、活動を行います。

本共同研究講座では、京都大学医学部附属病院の電子カルテに蓄積された患者データなどの各種医療情報と、富士通グループが持つ最先端のAI技術「FUJITSU Human Centric AI Zinrai」を使い、京都大学の医師やバイオインフォマティクス研究者(注4)と、富士通グループのAI技術者が協力して、新たな診療支援や創薬の実現など、AIを活用した次世代の高度医療化に向けた研究開発を加速します。また、共同研究で開発した知識データベース基盤や得られた知見は、保険などの関連分野での応用も進め、社会に成果を広く還元していくことを目指します。

■背景

急激な科学技術の発展で、医療現場もデジタル化が進み、多種多様な医療情報(実データ:Real World Data)が蓄積されています。これらのデータと、革新的に進化しているAIを組み合わせて医療情報を評価・分析し、実際の医療現場へ適用することにより、患者に最適な医療を提供する次世代の高度医療が強く期待されています。

現在、AIは特定の医療画像そのものの評価や解析などには高い性能を発揮することがすでに示されています。一方で、より高度な判断が可能なAIの構築のためには、詳細で時系列にわたる臨床情報を活用する必要がありますが、これらの情報は医療関係者による文章記載などの構造化されていない部分も多く、電子カルテ内のテキストや数値、医療論文での記述、遺伝子情報、診断画像といった多種多様の膨大なデータを統合・連携して実践応用するためのAI技術はいまだ確立されていません。これらの医療情報の活用には、医療分野の高度な知識を持った研究者と、AIの研究者およびエンジニアの密な連携による医療のためのAI開発が不可欠なものとなっています。

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