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富士通と富士通研究所、過去の少ない雨量・水位データで河川の水位を予測できるAI技術を開発

記事公開日時 : August 16, 2019, 4:00 pm
ACROFAN=ACNNewswire | tokyo@acnnewswire.net | SNS

TOKYO, Aug 16, 2019 - (JCN Newswire) - 富士通株式会社(注1、以下 富士通)と株式会社富士通研究所(注2、以下 富士通研究所)は、このたび、AI技術「FUJITSU Human Centric AI Zinrai」を活用して、過去の少ない雨量・水位データから河川の水位を精度よく予測できる技術を開発しました。

本技術は、水理学の知見を組み込んだ数理モデルを用いて、測量データが最新化されていない中小河川や、新たに水位計を設置するような雨量・水位データの蓄積が少ない区間でもAIで水位予測を可能とします。これにより、水害に対する防災・減災に向け、現場への出動など迅速な対応や、避難勧告の発令における適切な意思決定を支援します。

今後、富士通は、富士通研究所とともに、全国の自治体との実証実験を通して、さらなる技術向上を図り、2019年度中のソリューション化を目指します。また、富士通グループが取り組んでいる気候変動対策の一環として、本技術をはじめとするAIを活用した様々なソリューションの提供を通じて、持続可能な社会を支えていきます。

背景
昨今、頻発する集中豪雨により、全国の自治体が管理する河川で深刻な被害が多発しています。特に、都市部を流れる中小河川においては、ゲリラ豪雨や台風の影響で、水位が急激に上昇し、短時間で被害が拡大する危険性が年々高まっており、水害対策が急務となっています。

これらの対策として、指定河川洪水予報の対象となる大規模な河川の水位予測は行われてきましたが、中小河川や新たに水位計を設置する区間では、水位予測に必要な流量観測などのデータが揃っていない、過去に蓄積された雨量・水位データが少ないなどの理由で、水位の予測が困難でした。

そこで、このたび、被害軽減に向けた防災関係者の早期活動を可能にすべく、測量データを用いず、過去の少ない雨量・水位データから高精度な河川の水位予測を可能とする技術を開発しました。

開発した技術
水理学における流域からの雨水の流出を表現したタンクモデルの考え方をベースに関数を作り、過去の雨量・水位データを機械学習させることで、最適なパラメータを導き出す数理モデルを構築しました。

本モデルを用いて、AIが現在までの雨量・水位データと気象関連機関から各自治体へ配信される数時間先の気象(降雨予測)データをもとに、今後の水位を予測します。また、河川改修などに伴う環境変化に対しても、環境変化後のわずかな雨量・水位データを用いて学習し直すことで、本モデルを短期間で最適化します。(図1)

ある自治体で管理する中小河川に本技術を適用して、過去データを用いたモデルの精度検証を行ったところ、平常時のわずか1降雨のデータを学習に用いた場合において、増水時の水位上昇を一定の精度で予測できることを確認しました。(図2)

さらに、公立大学法人首都大学東京の河村明教授の協力のもと、流量観測などのデータを用いた標準的な水位予測の方法との比較検証を行い、本技術は同等以上の精度が得られることを確認しています。

今後の展望
富士通は、本技術を日本だけでなく海外の河川への適応も見据えて、様々なお客様との検証を進め、2019年度中のソリューション化を目指します。富士通研究所は、河川関連の設備や社会インフラなどお客様のアセットを守るための診断予測技術のひとつとして、本技術のさらなる精度向上を図り、デジタル技術を活用した災害に強いまちづくりに貢献していきます。

本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2019/08/16-2.html

概要:富士通株式会社

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