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アジア不動産市場の見通しが改善

記事公開日時 : January 15, 2020, 1:07 pm
ACROFAN=PRNasia | hkcs@prnasia.com | SNS

新興都市にかかる巨大経済圏の出現と長引く低金利が景況感を後押し

【香港2020年1月15日PR Newswire】

世界的な大手総合不動産サービス会社コリアーズ・インターナショナル(Colliers International)(NASDAQ: CIGI; TSX:CIGI)は本日、「Asia Market Outlook 2020 (和訳版)」を発表しました。弊社見解では、アジア不動産市場の全体的な活動は引き続き堅調で、最近の市場動向からも2020年の見通しは改善され、投資家、デベロッパー、テナントの信頼度も次第に高まっていくものと予測しています。

ハイライト

  • 香港における抗議運動が継続する社会情勢の不確実性もあるが、米中貿易摩擦の状況緩和により、アジア不動産市場の見通しが改善
  • バンガロールとハイデラバードは、今後5年間にアジアで急成長が見込まれる三都市のうちの二つになると予測されているほか、深センと広州でも高成長が見こまれる
  • マクロ予測の観点からは長引く超低水準の実質金利を支援要因としてテナント・オーナー側での景況感は共に改善
  • テナント市場においては、香港と上海での短期的な引き締まりが見込まれるとはいえ、香港、シンガポール、東京および上海がアジアのテナント向けトップ・ロケーションとしての地位を維持していく見通し
  • バンガロール、マニラ、シンガポールでは、今後5年間の賃貸需要が堅調で、オフィス賃料の上昇が見込まれるが、香港では賃料がさらに下落する見通し
  • アジアへの不動産投資総額は堅調だった2019年に続き、2020年も回復基調を維持する見通し、前年比7%増の約1290億米ドルに達する見通し
  • シンガポールと東京においては、オフィス、ホテル、リテール資産が投資先としての魅力を維持している
  • 中国、韓国、インドの物流部門とデータセンターは、より高いリターンが見込まれるものの、前提条件としてかなりの専門知識が必要となる

2019年のアジア市場における全般的な景気低迷、米中の貿易状況、香港の社会情勢などの逆風にもかかわらず、シンガポール、東京、上海、さらには香港までを含むテナント向けのトップ・ロケーションとしての魅力については、ほとんど変化はなかった。さらに、同地域の経済見通しは米中貿易状況の緩和を一因に持ち直しつつあり、一方でインド諸都市や中国で急成長を続けている巨大都市経済圏の出現が新規の貸借需要を拡大している。

インドの主要都市バンガロールとハイデラバードは、2020年から2024年の間に急成長するアジアの上位三都市のうちの二つを占めると予想される。一方、中国では、深センと広州が国内およびアジアの都市平均を上回る成長を遂げる見通しである。コリアーズのアジア地域のリサーチ担当エグゼクティブディレクターであるアンドリュー・ハスキンスは、同地域の都心地区のダイナミズムに着目し「アジアの成長は国だけではなく都市が促進している。このことは、2019年は不確実性の高い状況であったにもかかわらず、アジアの数多くの主要都市で企業の投資活動が高い水準にとどまったことからも裏付けられている。米中貿易問題は投資家心理の根底に残り続ける一方、長引く緩和的な金融市況はテナントとオーナーの双方の信頼を向上することとなるだろう」と述べた。

オフィス部門:トップ・ロケーションは引き続き堅調

オフィス部門では、パフォーマンスと見通しは各市場で大きく異なるものの、社会経済、不動産および人的要因から、引き続き香港、シンガポール、東京、上海がアジアのテナント向けトップ・ロケーションと弊社は判断している。バンガロール、マニラ、シンガポールでは今後3-5年で平均賃料上昇率は3%を超える伸びとなる見通しであるものの、シンガポールは2020-2021年の間に市況は一段落を迎えるだろう。東京では引き合いが堅調で空室率は低いものの、賃料の上昇は緩やかである。中国の一級都市は大きな新規供給の壁に直面している。しかしながら、テナント心理においては上海と広州より、北京と深センの方が短期の需給バランスの改善スピードが顕著であるが、これはテクノロジーだけでなく医療などの他の産業部門の成長を反映している。香港では2020年も特に都心地区(CBD)において賃料がマイナス成長に転じる見通しである。

投資市場:大都市は勢いを保っている

アジア主要都市における不動産市場は引き続き堅調であり、2019年1-9月の上半期の投資総額が約13%低下したのに対し、10大都市に限れば、同減少率は約3%減にとどまったことからも明らかである。過去1年間に生じたさまざまな市場課題を考慮すれば、この結果は驚くほど堅調であるといえるだろう。引き続きオフィス資産は投資市場の大半を占め、シンガポールと東京ではテナントのオフィススペース需要はホテル、小売りなどを含む他の部門においても、拡大傾向をけん引している。東京のオフィスは、依然としてコア投資戦略では最も投資妙味のある主要な資産クラスであり、10年債利回りに対するイールドスプレッドでみれば約3.5パーセントポイント程度の水準を保っている。今後については、緊迫してきた貿易環境の改善、低水準またはマイナス実質金利の長期化、インドなどの新興市場や新たな資産クラスに対して高まる関心などが2020年のアジアの投資総額を前年比7%増となる1290億米ドル規模に押し上げる助けとなるだろう。

物流/産業用施設とデータセンター:より高いリターンが見込めるものの、正しい戦略の構築が不可欠

中国の物流市場の成長は引き続き堅調であるものの、Eコマースの運営業者と顧客は二級都市で新たに生まれつつある市場へ移行しつつあり、投資家と開発会社もこのような流れに追随する必要がある。韓国ではソウル西部および南西部の物流資産は魅力的であり、香港の産業資産も用途転換などが魅力的な投資機会を提供している。インドでは、開発会社に対して、用地を所有する企業や政府機関と協働することにより、市場拡大を続けることを推奨する。データセンターへの需要は、クラウドコンピューティングと5Gモバイルの普及に伴い、特に中国で市場規模が急拡大している。ここでは、高い参入障壁にもかかわらず多額の投資が向けられているが、成功するためにはまず適切な専門知識が必要であることに対して投資家には注意を喚起したい。

フレキシブル・ワークスペース:拡張するためには事業モデルの再創造がカギとなる

フレキシブル・ワークスペースは、2017年から2019年にかけて、アジアの貸借需要を最も拡大させた分野のひとつであった。業界最大手のWeWorkと一部の小規模地域事業者が大きな困難に直面したにもかかわらず、同市場は成長をまだ維持している。すべての運営業者が落ち込んでいるわけではなく、IWG、The Executive Centreのような運営業者は、市場の圧力に耐えつつ、着実に事業規模を拡大している。フレキシブル・ワークスペース事業者の需要の減少がアジアのオフィススペースに対する需要を押しなべて大きく引き下げるとはみていないものの、特定の市場では、下方圧力が発生することは十分あり得るだろう。今後を展望すると、ビル・オーナーと運営業者との「パートナーシップ」が強化されていくだろうと弊社では予測している。このような「さらに快適な環境づくり」を通じて、テナント体験の充実を図り、今後の事業展開へ向けた事業環境が徐々に整っていく見通しである。

「アジアマーケットの展望2020 (和訳版)」の詳細レポート(PDF版)は、こちらからダウンロードいただけます。

コリアーズ・インターナショナルについて

コリアーズ・インターナショナル(NASDAQ: CIGI; TSX: CIGI は世界68カ国で展開し、主たるマーケットで1万4000人以上の企業家精神に富む従業員が協力し、テナント、オーナー、投資家のお客様の不動産価値を最大化するために専門家のアドバイスとサービスを提供している世界有数の大手総合不動産および投信運用会社です。

当社株式の約40%を保有する経験豊富な経営陣は、20年以上にわたり、業界をリードする投資収益率を株主に提供してきました。2018年の企業収益は28億ドル(関連会社を含む33億ドル)で管理している運用資産額は260億ドルを超えました。当社の成功を加速について詳細は弊社のWebサイトをご覧いただくか、LinkedIn、Twitter、YouTubeの当社公式ページよりご確認ください。

コリアーズ・インターナショナル日本法人について

日本においては、コリアーズ・インターナショナル・ジャパン株式会社(日本本社: 東京都千代田区内幸町)にて、不動産投資仲介、テナント向けサービス、プロジェクト・マネジメント、オフィス・リーシング、鑑定およびアドバイザリー・サービスを中核事業として、法人向けの総合不動産サービスを提供しています。 コリアーズの専門家は、顧客の成功を第一に考え、ユニークな視点と革新的なアドバイスで顧客企業の取引を成功へと導きます。

(c)Colliers International

(日本語リリース:クライアント提供)

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