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GCAが2021年気候適応サミットで重要な適応イニシアチブを発表

記事公開日時 : January 26, 2021, 10:06 pm
ACROFAN=PRNasia | hkcs@prnasia.com | SNS

ロッテルダム(オランダ), 2021年1月26日 /PRNewswire/ -- Global Center on Adaptation(適応に関するグローバルセンター、GCA)は1月26日、オランダが主催するClimate Adaptation Summit(気候適応サミット)(CAS2021)で、幾つかの重要な発表を行った。同サミットは、気候にレジリエントな世界に向けた適応行動を世界的に加速させるのに必要な体系的変化を引き起こすことを目的とした世界のリーダーによる初めての国際サミットである。同サミットで、GCAの活動はガボンのアリ・ボンゴ・オディンバ(Ali Bongo Odimba)大統領、ガーナのナナ・アクフォアド(Nana Akufo-Addo)大統領、グレナダのキース・ミッチェル(Keith Mitchell)首相、コスタリカのカルロス・アルバラド・ケサド(Carlos Alvarado Quesado)大統領、バングラデシュのシェイク・ハシナ(Sheikh Hasina)首相、ケニアのウフル・ケニヤッタ(Uhuru Kenyatta)大統領を含む多数の世界の指導者によって承認された。

 

Kristalina Georgieva, Managing Director of the IMF speaks to Patrick Verkooijen, CEO of Global Center on Adaptation and Cora van Niewenhuizen, Dutch Minister for Infrastructure and Water during the Climate Adaptation Summit 2021
Kristalina Georgieva, Managing Director of the IMF speaks to Patrick Verkooijen, CEO of Global Center on Adaptation and Cora van Niewenhuizen, Dutch Minister for Infrastructure and Water during the Climate Adaptation Summit 2021

 

サミットは、パンデミックが気候レジリエンスの構築における近年の進展をむしばみ続け、各国や各コミュニティーが将来のショックに対してより脆弱なままに置かれている中で、開催された。GCA の「State and Trends in Adaptation 2020(2020年適応の現状と動向)」報告書(https://gca.org/reports/state-and-trends-in-adaptation-report-2020/ )は、増大する気候リスクへの対応に必要な国連環境計画の見積もりを満たすには、世界の資金を10倍に増やして年間3000億米ドルにする必要があることを示した。付属の技術リポート「Adaptation Finance in the Context of Covid-19(Covid-19との関連での適応ファイナンス)」(https://gca.org/reports/adaptation-finance-in-the-context-of-covid-19/ )は、気候適応への資金が2020年に最大10%減少し、10年にわたる発展途上国向け適応資金増加の流れを反転させたと推計した。

▽閣僚級対話

CAS2021の冒頭に、GCAは気候適応加速のグローバルなリーダーシップ協力を拡大するため、50人超の閣僚および国際機関リーダーが参加する初の年次閣僚級対話を開催した。これは今後、気候変動適応に関する毎年のハイレベルフォーラムとしても機能し、2030年までに気候にレジリエントな世界を目指す10年間の変革を推進するためのグローバルリーダーシップのてことなる。

会議を主催するGlobal Center on Adaptationの共同議長である潘基文氏は「このGCA閣僚級対話では、3つのことを達成したいと考えている。まず、適応がそれにふさわしい資金と注目を集めるために、熱意を段階的に変えることである。この10年間の変革のために数千億ドルを動員するには、資金調達を段階的に変える必要がある。そして、最善のソリューションとアプローチを全ての人々が利用できるようにするため、パートナーシップと知識交換を強化する必要がある」と語った。

国際通貨基金(IMF)専務理事でGlobal Center on Adaptation理事のクリスタリナ・ゲオルギエワ(Kristalina Georgieva)氏は「IMFは、各国が気候変動への対応を強化するために必要な政策、投資計画、スキルへの支援を強化しつつある。排出量の削減とレジリエンスの構築は、成長と雇用、健康、そして地球にとって好ましいウイン・ウイン・ウインである」と語った。 

基調演説を行った米国のジョン・ケリー(John Kerry)気候担当大統領特使は「現在、全ての国が気候変動に対処する方法を学びつつある。しかし、誰もが全ての答えを持っているわけではない。互いに情報を収集し、データを共有するのが早ければ早いほど、われわれ全員が必要だと分かっていることを実行するために力を合わせることができる。優れたソリューションを迅速に機能させることができれば、それだけ早く世界中の厳しい予算を節約することができるようになる」と指摘した。

Global Center on AdaptationのPatrick Verkooijen最高経営責任者(CEO)は「Covid-19は、同じように強力で協調的なソリューションを必要とする複数の横断的な体系的ショックの時代の到来を告げた。適応はわれわれの復興の中心にあるべきである。着実に上昇している炭素価格とグリーンインフラストラクチャー推進を組み合わせることで、今後15年間に世界のGDPを約0.7%押し上げ、何百万人もの人々の仕事を生み出すことができる。それは、われわれが将来のショックに対してより適切に備えるようにする」と語った。

▽African Adaptation Acceleration Program(アフリカ適応加速プログラム、AAAP)

COVID-19と気候危機の複合による緊急性は、アフリカの気候適応の取り組みにおける加速的なモメンタムを必要とする。アフリカ開発銀行とGlobal Center on Adaptation(GCA)は、両者が補完的な専門知識、リソース、ネットワークを活用して大胆な新しいAfrica Adaptation Acceleration Program(アフリカ適応加速プログラム、AAAP)を立ち上げるために協力しつつあると発表した。この主力プログラムは、農業、インフラストラクチャー、若年層、革新的金融に注力する。アフリカ開発銀行は、2020年から2025年の間に気候資金として250億ドルを結集することにコミットしており、うち少なくとも50%(125億ドル)は気候適応とレジリエンス構築を支援することになる。同行とGCAはこれを利用し、他の主要パートナーとともに追加の125億ドルを活用し、アフリカ政府、民間部門、市民社会を支援して効果的な適応ソリューションを拡大する。 

GCAとアフリカ開発銀行の適応加速への変革的アプローチの1例は、気候変動に対するインフラストラクチャーシステムのレジリエンスの初の全国レベル評価を開発するためにガーナで既に進行中のプロジェクトである。ガーナは、グレーとグリーンのインフラストラクチャーへの国家レベルの投資パッケージの一環としてNature-based Solutionsの潜在的なコベネフィットを調査、紹介することにより、コストを削減し、生態系を強化する方法のデモンストレーション国家として機能するだろう。

アフリカ開発銀行のアキンウミ・アデシナ(Akinwumi Adesina)総裁はプログラム立ち上げにコメントし「われわれは、気候変動緊急事態の最前線にある大陸のアフリカで適応行動を加速するために協力しなければならない。本日のGCAとの発表は、発展途上国が気候適応ソリューションを実行、拡大するのに必要な気候資金を確保できるようにするための大胆な世界的取り組みの開始を示すものである」と語った。

Global Center on Adaptationの共同議長であるFeike Sijbesma氏は「われわれは皆、気候変動が人々、社会、企業にどのような目に見える影響を与えているかを目の当たりにしている。われわれは、適応への戦略的かつ統合されたアプローチを取り、このグローバルな課題に対する大胆なイノベーションとソリューションを開発する必要がある。これは全て排出量削減により気候変動を緩和するための継続的な取り組みと結び付いている」と語った。

▽Youth Leadership(若年層リーダーシップ)

115カ国超の100万人の若年層からの「Adapt for our Future(未来への適応)」(https://gca.org/reports/global-youth-call-to-action-adapt-for-our-future/ )への行動要請を受け、アフリカ開発銀行のアキンウミ・アデシナ総裁とGCAのPatrick Verkooijen CEOはAfrican Adaptation Acceleration Programが若年層主導の気候適応起業家精神と適応政策への若年層の参加を支援するエコシステムを強化し、1万人の若年層が所有する企業および雇用と適応に関する事業アイデアを持つ1万人の若年層への事業開発サービスを強化することにより、気候適応イノベーションを拡大し、100万人の若者にカスタマイズされたスキルを開発し、開始ツールパックを提供して、彼らに気候にレジリエントな仕事と適応における起業家機会を準備し、革新的な金融商品を通じて革新的な若年層が所有する企業による適応行動のために30億米ドルの融資を提供することになると発表した。

▽State and Trends Knowledge Exchange(知識交換の現状と動向)

GCAは政策立案者、プロフェッショナル、専門家などの利害関係者を関与させることを目的として、気候変動適応に関するデータ、情報、および学習をアクセス可能かつ実行可能にするため、State and Trends in Adaptation Knowledge Exchange(適応知識交換の現状と動向、STAKE)(https://52.197.166.250/ )を立ち上げた。この新たなプラットフォームはデータ、ソリューション、知見をカバーするAdaptation Gateway(適応ゲートウエー)、Communities of Practice(実践共同体)、State and Trendsのリポートシリーズ、Adaptation Action Agenda(適応行動アジェンダ)などの専用要素を通じて、科学、政策、実践の分野を結び付け、ソリューションを仲介し、ローカルからグローバルスケールへの適応行動を加速する。Adaptation Gatewayは、データの視覚化、体系化されたソリューション、分析、および気候変動のレジリエンスと適応の現状と動向に関する知見を提供する。 

▽1000都市が新イニシアチブを採用

ロッテルダムのAhmed Aboutaleb市長はサミットで、10年間にわたるGlobal Program 1000 Cities Adapt Now(https://gca.org/reports/joint-statement-on-accelerating-climate-adaptation-in-cities-1000-cities-adapt-now-global-program/ )を提出した。1000 Cities Adapt Now'(1000CAN)はグリーンで公正なポストCOVID-19の復興を目指すグローバルなプログラムである。復興は、新たな雇用創出、公平性向上、気候と健康の脅威に適応するためのコミュニティーの準備に役立つ。同プログラムを主催するGCAを含む連合ネットワークパートナーは、COP26への下準備およびそれ以降に向け、環境、気候、社会の改善における都市の役割を強化する上で他の市長のコミットメントを要請した。その結果、都市の気候適応の加速に関する共同声明がマルク・ルッテ(Mark Rutte)首相など世界の指導者に提示された。 

Aboutaleb市長は立ち上げに際し「毎日、各都市は気候変動の影響とレジリエンスに適応する必要性に取り組んでいる。これらの問題に取り組み、解決策を生み出すことは、世界中の都市の市長としてのわれわれの任務である。われわれはJoint Statement on Accelerating Climate Adaptation in Cities(都市における気候適応の加速に関する共同声明)で、われわれの願望を強調し、今後10年間で1000の都市における適応策をスピードアップおよびスケールアップする必要がある」と語った。 

▽水との共生: 世界のデルタ地帯における気候適応

GCAは世界のデルタ地帯における気候適応に関するリポート(https://gca.org/reports/living-with-water-climate-adaptation-in-the-worlds-deltas/ )を公表した。このリポートは一連のライトハウス適応のケーススタディーを紹介し、これらの気候ホットスポットでの適応をスケールアップし、加速する方法を設定している。リポートは、デルタ地帯における気候適応は複雑な問題であり、デルタ地帯を理解するためには、より優れたオープンアクセスの気候データ収集が必要となることを示している。リポートはまた、デルタ地帯を気候変動に対しよりレジリエントなものにするためには、長期的で統合された計画と予測可能な予算を促す数十年間と法的・政治的枠組みが必要であるが、同時に緊急の適応行動を直ちに開始する必要があると指摘した。

▽無料オンライン・グローバル教育イニシアチブ

GCAは、オランダのフロニンゲン大学と協力し、Climate Adaptation Governance through FutureLearn(FutureLearnによる気候適応ガバナンス)に関するオンラインコース(https://www.futurelearn.com/courses/climate-adaptation-governance)を提供すると発表した。この最初のコースはClimate Adaptation Governance - Making Climate Adaptation Happen (https://www.futurelearn.com/courses/climate-adaptation-governance?utm_source=RakutenMarketing&utm_medium=Affiliate&utm_campaign=3132850:MOOC+List&utm_content=10:1&utm_term=UKNetwork&ranMID=42801&ranEAID=*GqSdLGGurk&ranSiteID=.GqSdLGGurk-.ixcyiEBd68fNRB5YpKbBQ )である。フロニンゲン大学はさらに2021年9月からClimate Adaptation Governance(気候適応ガバナンス)の専門分野の提供を開始する。

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07887 804594, alex.gee@gca.org

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