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Teledyne e2vの4チャネルADC、業界で初めて宇宙利用への適格性が認められる

記事公開日時 : June 18, 2021, 11:31 am
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Teledyne e2vは、優れた信頼性を備えたミックスドシグナル技術の提供を通じ、困難な利用シナリオに対応し続けてきました。同社のEV12AQ600は、宇宙空間での使用に適していると業界で初めて認められた4チャネルのアナログ・デジタル・コンバータ(ADC)です。

様々な多くの試験の結果、EV12AQ600が、150kRadのトータルドーズ効果(TID)に耐えられることが証明されました。トータルドーズ効果(TID)とシングルイベント効果(SEE)に関する試験結果により、このデバイスが長期ミッションやGEO衛星のような宇宙での利用に最適であることが立証されています。その他にも、複数方向からの機械的衝撃と振動試験に加え、静電気放電(ESD)、極端な気温条件、熱サイクル試験を実施。これらすべての試験に無事合格したことで、EV12AQ600は、厳しいMIL-PRF-38535(QML-Y)およびESCC 9000規格に適合し、NASAとESAが求める要件をすべて満たしたことになります。

Teledyne e2vのEV12AQ600シリーズのデバイスは、すでにミッションクリティカルな軍事や航空電子分野で数多く利用されていますが、今回宇宙での利用に適していると認められたことで、利用機会がさらに広がります。この12ビットADCは、1チャネルにつき1.6GSpsのデータサンプリングレートをサポートします。インターリーブした場合は1チャネルで6.4GSpsとなります。詳しい調査の結果、宇宙環境下に置かれても他メーカーのADC製品に見られるようなインターフェースの不安定化が見られないことがわかっていますので、宇宙空間で長期間安心して使用することができます。

最先端の性能と運用上の堅牢さだけでなく、EV12AQ600には宇宙で利用するうえで有益なある特徴があります。入力の後にクロスポイントスイッチが置かれているおかげで、他のソリューションよりも汎用性が高いのです。このクロスポイントスイッチはハードウェアが軌道に載った後で、リモートで簡単に設定できます。チャネル数、ビットレート、ダイナミックレンジはすべてFPGAを介して変更できるため、新たに生じた機能要件にも対応できます。こうした持ち前の柔軟性により、設計の再利用もしやすくなります。エンジニアはプラットフォームベースの戦略に従って、オリジナルのシステムを異なる利用条件に後から合わせることができます。その結果、導入時間は大幅に短縮化され、エンジニアリング・リソースも少なくて済みます。宇宙機器への導入にあたっては、Teledyne e2vがXilinxのエコシステム(XQRKU060)のメンバーという立場を活かし、包括的なFPGAライブラリのコレクションを提供して、プロジェクトの導入作業を強力にサポートします。

Teledyne e2vのマーケティング・ディレクターであるNicolas Chantier氏は、次のように述べています。「宇宙での利用に適していると認められた当社のEV12AQ600により、高性能のデータ・コンバーター・ソリューションを、お客様のシステムにすぐに直接組み込むことができます。航空機で実証済みのTRL9技術を利用できるので、これ以上部品の適格性を判断する作業を行う必要はありません。また、在庫が確保できるようになったことで、EV12AQ600シリーズのリードタイムは、現在市場に出回っている競合ソリューションに比べ大幅に短くなっています。お客様には、すぐにサンプルを入手いただけます」

Teledyne e2vが公開しているEV12AQ600の宇宙利用への適格性に関する試験データは、https://semiconductors.teledyneimaging.com/en/products/data-converters/ev12aq600/#prodnav-1 をご覧ください。

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