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INTEL NUCサーバーソリューションの構成と活用ガイド

記事公開日時 : May 4, 2015, 4:55 pm
ACROFAN=權 容滿 | yongman.kwon@acrofan.com | SNS
次世代コンピューティングユニット(Next Unit of Computing)という意味をつけて出てきたINTELの「NUC」は、家庭やオフィスでのPCへの活用とEmbeddedや超小型サーバーへの活用など、さまざまな活用方法が模索されている。

これは、NUCがもっている「小さいサイズ」がどのような空間にでも十分に配置されて運営されることができる程度であり、様々な利用のための十分な性能と機能性を提供しているからである。実際にサーバーとEmbedded、PC間のハードウェアの違いは大きくなく、目的性に分類する意味が大きい側面もある。一例として、True Networks Japan(https://www.nucserver.com)から供給されるNUCサーバーモデルがその代表的なケースだ。

すでにNUCは家庭用でのマルチメディアPCやオフィスPCに優れた姿を見せており、一部のユーザーは既にNUCベースのホームサーバーを構成、運営していることもある。これは、従来のPCベースのハードウェアにも高いレベルの信頼性が確保されているからでもある。そして第5世代CoreプロセッサベースのNUCでvProテクノロジーを採用したNUCモデルが登場し、強力なリモート制御機能など、既存のエンタープライズサーバに匹敵する管理性を確保することができるようになった。

NUCは、基本的にベアボーン形態のキットで、ユーザーの意図によって、メモリとストレージの仕様を合わせて、オペレーティングシステムをインストールして使用できるようになっている。特に、オペレーティングシステムはWindows7、8、8.1のほか、Windows Server 2008 r2と2012 r2にも対応し、Linuxもサポートする。

また、これを活用するとき、ハードウェアレベルのインストールとオペレーティングシステムのインストール、プラットフォームが提供する管理ツールを使用できるように設定することなどの作業も直接する必要がある。そしてvProテクノロジーが搭載されたINTEL NUCキットNUC5i5MYHEは、構成によって家庭や会社、データセンターでもサーバーとして見事使用可能な機能と性能を備えている。

 
▲ストレージはM.2方式SSDと2.5型SATA HDDを一緒に使用することができる。

NUCを使用するためにはいくつかの重要な準備物がある。一番最初に必要なのはベアボーン形態のNUCキットにないメモリとストレージで、システムで使用されている規格と活用計画に合わせて選択すればよい。

特に第5世代CoreプロセッサベースのNUCは2つの1.35V DDR3Lメモリを使用することができ、ほとんどの場合、8GB程度のメモリを備えれば活用に無理がないだろう。また、メモリのパフォーマンスに敏感なアプリケーションやグラフィックス·コアの活用が必要であれば、デュアルチャネル構成も推薦する。

ストレージは、M.2形式のSSDと2.5型SSD、ハードディスクの中から選択設定可能で、サーバーに使用時のワークロードに応じてハードディスクまたはSSD単独ですることができ、M.2 SSDと2.5型ハード·ディスクを同時に装着することもできる。 M.2 SSDの場合22x42、22x80規格を使用することができ、SATA3とPCIe 2.0 x4がM.2スロットに一緒に接続されているので市販で入手可能なほとんどのSSDを使用することができる。信頼性の面では、SSD単独の構成であればM.2を使用することをお勧めする。

M.2 SSDを装着することはソケットに合わせて取り付けてネジを固定することで終わり、2.5型ドライブは装着するときは床のベイのネジを緩める必要もなくドライブをスライドさせ側面に2本のネジ固定する。もちろん2.5型ドライブを取り外すときは組み立てと逆の順序だと言うにはやや容易ではないことがあり、その場合は床にドライブベイを固定している4本のネジを緩めると簡単に操作することができる。

 
▲M.2ソケット下方には無線ネットワークアダプタ用で、シャーシの間にアンテナもある。

NUCシャーシには、無線ネットワークのためのアンテナが含まれており、NUC5i5MYHEに設けられたM.2ソケットにワイヤレスアダプタを装着してこれを活用することができる。利用可能な30mm M.2ワイヤレスアダプタでは、INTELデュアルバンドワイヤレス-AC 7260、7265、N 7265などがあり、Bluetoothのサポートモデルも含まれる。装着は30mmの位置のネジを外して、カード装着後、そのネジでカードを固定、以降シャーシのアンテナをカードに接続する。

また、意外にも存在しない場合戸惑うことができているものがディスプレイ出力のための変換アダプタだ。 第5世代Coreプロセッサを使用しているNUCはプライマリディスプレイの出力がミニHDMIあるいはミニディスプレイポートを利用する、システムの初期設定に使用するモニターのインターフェースに応じて変換アダプタが必要な場合が多い。いくらvProテクノロジーがあっても、ネットワークの初期設定は直接ローカルの作業が必要であり、最も無難に様々な状況に対応可能なアダプタではミニDP-HDMI程度がある。

また、初期設定において当然といえば当然のようにキーボードとマウスも必要である。 USBインタフェースの無難な製品なら大きな困難がないだろう。 NUCのBIOSの設定は、GUIインタフェースを基本とするようにマウスがあれば便利に活用することができる。 AMTが設定された次からはすべての作業をネットワーク接続とiKVMに置き換えることができるが、AMTのiKVMを使用するためには内部GPU活性化のためモニターやモニターのように認識することができる別のアダプタなどが接続されてなければならない。

 
▲AMTの設定での核心は、IPの設定とネットワークアクセスの活性化だ。

INTEL vProテクノロジーを持つNUCの電源をオンにして最初にする設定はリモートコントロールのためのAMTのネットワーク設定である。 NUCでのAMT設定はBIOSの設定とは別に存在し、BIOSの進入キーを押す時、Ctrl + Pを押してt進入することができる。

進入後、設定のためにはAMTシステムにログインする必要がする、初期パスワードはadminであり、最初のログイン時に新しいパスワードを入力するときは最低8文字程度で大文字、特殊文字が含まれているなどの基本的な条件を満足しなければならない。

AMTの設定では、リモート管理のためのネットワークIP設定とネットワークアクセスの活性化が必要である。ほとんどの場合、デフォルト値のままネットワークセットアップのIP設定に入り、基本DHCPになっていることを手動で覚えやすいアドレスに変えることをお勧める。そのあと、AMTの設定画面の「Activate Network Access」を選択し、有効にすると外部からWebブラウザを使用してAMT設定を変えることができ、iKVMにリモートコントロールを使用することができる。

AMT Web管理ページは、設定したIPにポート番号16992で接続、アカウントadminに設定したパスワードでアクセスすることができる。このWeb管理ページではAMTのネットワーク設定、リモート電源制御とAMTユーザーアカウントの設定、ハードウェア情報の確認などが可能である。また、iKVMはRealVNCのVNC Viewer Plusをインストールして使用することができ、接続時に接続モードを「Intel AMT KVM」、暗号化はTLSまたはなしに設定する。

 
▲追加投資をすれば、INTEL AMTのiKVMはVNC Viewer Plusで使用することができる。

 
▲iKVMが正しく設定されたら、キーボード、マウス、モニタは抜いてもかまわない。

NUCに内蔵されたAMTのiKVMは内蔵GPUが有効にされた状態で使用することができ、内蔵GPUはディスプレイ表示デバイスが接続されたら有効になるためDPポートにモニタのように認識することができるものが接続されてなければならない。そして、このiKVMをルーターの外から接続して使用するためには、別のポートフォワーディングが必要だが、1台だけで使用する場合は16994-16995、5900をポートフォワーディングし、2台以上を組み合わせて使用したい場合は使用されているポートを変えることが難しいので管理システムを別にすることはよいことである。

1~2台程度使用する場合は、WebブラウザとVNC Viewer Plusのみで使用できるが、管理するシステムが多くなるとAMT管理を便利にしてくれる「INTEL vProプラットフォームソリューションマネージャ」で多数のシステムを登録、便利に活用することもできる。一方、VNC Viewer Plusは、基本的に有料ソフトウェアで60日間の試用版を使用することもできるが、vPro管理のための使用はこの試用版が適用されないので、場合によってはインストールの順序に注意する必要がある。

一方、AMTの設定後にパスワードを忘れたりする場合があり、この時はメインボードに設けられた別のリセットピンをショートさせて設定を初期化することができる。リセットピンは、メモリソケットの隣にあり、絶縁ジャンパーがあるので、これを削除した後別のジャンパーで1-2番ピンをショートさせればよい。使用できる別のジャンパーは意外と近いところにあり、BIOSのクリアのためのジャンパーを一時的に利用することができ、あるいはドライバなどで1-2番ピンをショートさせることで十分だ。

 
▲ドライバは一度でダウンロードできる「バンドル」が便利である。サービスパートナーまである場合なお良い。

このして設定が終わったら、インストールオペレーティングシステムを選べば良い。モバイルプラットフォームをベースにしたNUCは検証されたWindows Server 2008 r2または2012 r2のバージョンが便利だろうが、最近のLinuxディストリビューションでも問題なく利用することができる。もちろん、最新のハードウェアなので、できれば最新バージョンのディストリビューションをインストールすることが望ましく、最新バージョンのUbuntuやFedora、CentOSなどの主要Linuxパッケージで特別な設定なしでインストール直後満足のいく使用が可能なほどだ。

インストールオペレーティングシステムに応じて、BIOSの設定も少しは変わることができる。 Windows 8.1を使用する場合はUEFIモードとセキュアブートモードを設定して使用することがでるが、Linuxディストリビューションの場合、ディストリビューションの特性とバージョンに応じてUEFI、セキュアブートが変わる。 CentOS 7や最新のFedora、Ubuntuなどはこれをサポートしているが、起動設定でFastBootオプションはオフにするのが良い。また、最初からトラブルを避け、一般的な方法でしたいと思ったらUEFIブートをオフにしてもよい。

Windows系OSは、オペレーティングシステムのインストール後、INTELのホームページからドライバをダウンロードしてインストールを続行することができ、最新のLinuxディストリビューションの場合も別途インストールするドライバなしで、ほとんどのデバイスを基本認識する。あと必要なサービスを構成、運営することで優れたサーバーとして活用することができる。それ以降のオペレーティングの更新などはAMTや様々なリモートコントロールソリューションを利用することができ、BIOSのアップデートは、オペレーティングシステムに関係なく、USBメモリなどを利用して、BIOSレベルでも解決することができる。

NUCサーバーはINTELのデザイン力が結集されて単に小さいだけのコンピュータではなくなった。エンタープライズ分野で使われるほどの能力と可能性を備えており、ハイエンドのユーザーからデータセンターまで幅広い柔軟性と可用性を 企業またはユーザーに提供している。従ってより現在True Networks Japan(https://www.nucserver.com)を介して供給されるNUCサーバーが産業的な側面で意味が大きい。

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