今年初めて開催された「アジア太平洋ULIハインズ・スチューデント・コンペティション」において、参加した19大学チームの中から日本の早稲田大学大学院生4人のチームが最優秀賞を獲得しました。最終選考には他に、ベトナムと韓国の2チームが残りました。
このコンテストは伝説的デベロッパーにして世界的不動産投資会社ハインズの設立者であるジェラルド・D・ハインズが発案したもので、若者世代における都市開発に対する関心を高めることを目的に開催されています。参加する学生たちは、不動産と土地活用のあらゆる側面に関する知識を応用して、主要都市にある実際の敷地を対象として開発プロジェクトを考案し、能力を競います。
優勝チームは、ハインズ・アジア太平洋の最高経営責任者(CEO) レイ・ローラー(Ray Lawler)、シンガポール都市開発庁(URA)土地配置計画グループ・ディレクター イボンヌ・リム(Yvonne Lim)氏をはじめ、不動産分野をけん引するリーダーからなる審査委員会の選考を経て決定されました。
参加チームには、公平性、住宅価格、アクセシビリティ、持続可能性の問題への対策を考慮したJurong Lake District(JLD)の再開発計画の提案が課せられました。ヨシノ ケント、カワサキ タイチ、Haoyang Xu 、フジイ ミサト の4名からなる早稲田大学の「チームおむすび」が提出したプランは、「Jurong Urban Health Campus(ジュロン アーバンヘルス・キャンパス)」と題し、JLDの住みやすくコネクテッドな環境への転換を構想したものです。全体としてシンガポール市民のライフスタイルや伝統と自然を一体化することで、コミュニティ重視の設備や緑地スペースを近隣住民が利用しやすくなっています。
ULIアジア太平洋プレジデントのプレジデント、デビッド・フォークナー(David Faulkner)は次のように述べています。「ハインズがULIと連携して、このコンテストをアジア太平洋地域でも開催してくださったことをうれしく思います。学生たちはここで、実際の開発環境で現実の課題を解決するための実践的なアプローチを取ることができます。最優秀賞に輝いた「チーム おむすび」をはじめ、今回参加して設計や都市開発に対する大いなる情熱を示してくださった皆さんを心から祝福したいと思います。」
本コンテストの審査員を務めたハインズ・アジア太平洋のCEOであるレイ・ローラーは次のように述べています。「世界で最も急速に発展している経済大国の1つとして、この地域は高齢化、気候変動、都市部への移住などさまざまな課題に直面しています。次世代のリーダーを支援し、より住みやすく持続可能なコミュニティづくりのためのインスピレーションを提供できれば、こうした問題の解決に間違いなく役立つでしょう。」
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