香港, 2023年12月11日 /PRNewswire/ -- 開催2日目を迎えたFuture Investment Initiative(未来投資戦略、FII)PRIORITY Summit Hong Kong(香港PRIORITYサミット)は8日、人類にとって懸念される世界的な問題に取り組むため、金融と政府のリーダーを再び招集しました。
DAY TWO OF HONG KONG INVESTOR SUMMIT TACKLES MEGATRENDS IMPACTING THE PLANET’S EIGHT BILLION CITIZENS
世界の投資家、政策立案者、イノベーター、ビジネスリーダーら1000人がアジア各国の関係者とともに、一大経済地域としてのアジアの止まらない台頭、テクノロジーがライフスタイルや雇用に与える影響、多様な市場や経済間の資本展開などの「メガトレンド」について議論しました。
2日目は、FII Institute(FII研究所)のRichard Attias最高経営責任者(CEO)とRakan Tarabzoni最高執行責任者(COO)による、23カ国5万3000人を対象とした世界的な調査「Priority Compass Report」のプレゼンテーションから始まりました。この調査では、生活費、孤独感、テクノロジー、気候変動に関する回答者の不安が報告され、人々の生活全般の満足度が世界で20%も急低下していることが明らかになりました。調査対象国の65%の人々が日々の生活費に不安を感じています。孤独感については、アジアの人口の41%が頻繁に孤独を感じると回答しており、不安事項の上位に躍り出ました。世界の55%の人々が、手ごろな支出で利用しやすい医療へのアクセスに不安を感じており、グローバル・サウスの78%の人々は汚染を心配しており、気候への不安は深まり続けています。
GoogleのLead AI AdvocateであるLaurence Moroney氏はAIに関する懸念と、狭い英語データセットに依存によって生じるバイアスの危険性について言及しました。Moroney氏は、Web 2.0上の情報の60%がボットによって生成されていると指摘しました。
Moroney氏は、AIイノベーターたちはAIモデルの開発において地域の文化的アイデンティティーを考慮する必要があると主張し、GoogleのGeminiは文化を小さなモデルに凝縮し保全することに取り組んでおり、それによって人々は個々の特徴的な文化と交流し、学び、保全することができると説明しました。
生活の経費に関するパネルディスカッションでは、eWTP Arabia CapitalのJerry Li創設者兼マネジングパートナーがデータは新たな石油であると表現し、イノベーションと進歩を促進する資源であると述べました。2023年に生成された120ゼタバイト(120,000,000,000,000,000,000バイト)は2025年には150%以上増加し、181ゼタバイトになると予想されています。
仕事の未来に関するパネルディスカッションで、Race CapitalのEdith Yeung氏は、AIが人々をやりたくないことから解放し、より有意義な活動へと解放することを示唆しました。平均的な人が仕事に費やす時間は9万時間になると思われます。
CTH GroupのRaymond Yuan CEO兼会長は、ブロックチェーンとAIの相乗効果がヘルスケア、生命科学、金融サービスにおいて現れ始めていると指摘しました。2022年の世界のブロックチェーン市場の規模は約74億ドル、世界の人工知能(AI)市場規模は4280億ドルと推定されています。
アジアの有力ベンチャーキャピタリストで構成されるパネルは、アジアが活気に満ちて成功するスタートアップを成長させる方法について議論しました。2023年7月から9月までの間に、アジアのスタートアップに223億ドルが投資されています。
Luma Group創設者であるJoshua Fink氏は長寿と老化に対する投資の影響について議論し、ノーベル賞受賞研究にヒントを得た画期的な再生医療は細胞を病気前の状態に戻すことができ、遺伝病に対する希望をもたらすと説明しました。
Saudi Esports Federation(サウジ・Eスポーツ連盟)会長のファイサル・ビン・バンダル・ビン・スルタン(Faisal bin Bandar bin Sultan)殿下は、過去20年で年率12%というゲームの目覚ましい成長について語りました。2023年末までに、世界には37億5000万人のゲーマーが存在すると予測されています。
Martin Sorrell氏との「業界の巨人(titan of industry)」ファイヤーサイドチャットで、Richard Attias氏とSorrell氏は9500万ドル規模に上る世界のメディア部門について調査しました。2025年までに、デジタルがその70%を占めると予想されています。TikTokのようなプラットフォームの将来についてSorrell氏は、若者の意見が新しい形態のソーシャルメディアによって形成されているため、データの安全性とプライバシーをめぐる問題は今後も続くと説明しました。「ハイパー・パーソナライゼーション」について、同氏はコカ・コーラが消費者への個別メッセージを送ることを目標に、AIの可能性を考えていると指摘しました。
FII研究所のRakan Tarabzoni COOは、FIIの包括的なESGツールをサミットで発表しました。このツールは新興市場の企業が持続可能性を高め、投資資本が現在と将来のパフォーマンスリーダーを見つけることを支援する目的で立ち上げられたものです。一般公開されたこのツールは他のESG手法に内在するバイアスに対処するもので、新興市場への投資における5兆4000億ドルの資金ギャップを解消する可能性があます。
最後のセッションでは、元ノルウェー首相でOslo Centre for Peace and Human Right(平和と人権のためのオスロセンター)所長のヒエル・マグネ・ボンデヴィーク(Kjell Magne Bondevik)氏が、一般の人々の不安をより真剣に受け止める企業こそが、将来繁栄する企業になると確信すると宣言しました。
FII研究所は香港取引所およびコンサルティング会社デロイトと協力し、HKEX Core Climate(香港取引所の気候変動市場)取引所でクレジットを購入することで、サミットで発生した二酸化炭素排出量を相殺し、目的を持った市場とビジネスが、人類に善をもたらす力をとして貢献できるという共通の信念を実証しました。
サミット期間中、BOC InternationalはSPIC International Finance(Hong Kong)Company Ltd.と、グリーンファイナンス、債券投資・発行、グローバル資本管理に関する戦略的協力枠組み契約に調印しました。調印には香港特別行政区のPaul Chan財政長官が立ち会いました。
このサミットは香港証券取引所(HKEX、Hong Kong Exchanges and Clearing Limited)との提携により、HKEX Connect Hallで開催されました。
FII PRIORITY Summit Hong Kongは、先月リヤドで行われた対話を継続しています。これは進行中の世界的なサミットプログラムの一環であり、来年はマイアミ(2月)、ブラジル(6月)、アフリカ(9月)で開催の予定です。
FII研究所のRichard Attias CEOは次のように述べました。
「今週、私たちを歓迎してくれた香港政府、香港取引所、そしてこの素晴らしい街の人々に感謝を申し上げます。世界が今後の進むべき道を描いている中、私たちは重要な問題のあらゆる場面で注意を払う必要があります。それが生活費や新しい決済手段の開発であれ、新しいソーシャルメディア・プラットフォームや貧困であれ、違いを生み出すことができるのは投資とイノベーションです。今週ここに集まった投資家やイノベーターは、こうした問題を真剣に受け止めています。より良い明日を目指し、私たちの対話と努力はこれからも続くでしょう」
▽メディア問い合わせ先
Email: Media@fii-institute.org
▽FII Instituteについて
Future Investment Initiative Institute(未来投資戦略(FII)研究所)は、投資部門を有し、1つのアジェンダ「Impact on Humanity(人類に及ぼす影響)」を掲げるデータ主導の国際的な非営利財団です。国際的、包摂的で、世界中の優秀な知性を育成し、そのアイデアを人工知能(AI)とロボット工学、教育、医療と持続可能性の4重要分野で現実世界のソリューションに変えています。
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