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「第21回ラテンビート映画祭」開幕!監督ネルソン・カルロ・デ・ロス・サントス・アリアス登壇

記事公開日時 : November 1, 2024, 9:54 pm
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現在開催中の第37回東京国際映画祭(~11月6日)。

11月1日(金)には、同映画祭ワールド・フォーカス部門内で開催されている「第21回ラテンビート映画祭 IN TIFF」にて、第74回ベルリン国際映画祭銀熊賞(最優秀監督賞)に輝いた『ペペ』が上映され、終演後、ネルソン・カルロ・デ・ロス・サントス・アリアス監督によるトークセッションが行われました。

 
本作は、コロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルの私設動物園に飼育されていたカバの“ぺぺ”の真実を動物視点で描いた物語。植民地主義や生態系、人間と自然との関係、政治と暴力など、さまざまな問題を観客へ投げかける。監督は、第91回アカデミー賞外国語映画賞部門、ドミニカ共和国の代表出品作『COCOTE』(’17)を手がけたネルソン・カルロ・デ・ロス・サントス・アリアス。

上映後、舞台上に現れたネルソン・カレロ監督。本作を手掛けるきっかけについて「映画『COCOTE』を撮り終えた後、コロンビアへの旅の最中に友人から本作のモデルとなった『アメリカで殺された唯一のカバ』の寓話を聞きました」と語る。続けて「それまで、アメリカ大陸にカバがいることも知らなかったので、驚きました」と明かした。

質疑応答では、劇中でペペが話す言語、植民地主義がもたらす弊害、さらに動物を主人公にした本作に対し、観客から「ブレッソンの『バルタザールどこへ行く』('66)から影響を受けたのか?」と問われると、ネルソン・カレロ監督は即座に「NO!」と回答。「ヌーヴェルバーグはもう十分です」と話すと、客席にはいくつもの笑い声が上がった。続けて「4年もの歳月をかけた映画。言いたいことは山ほどあるけど、とても全てを伝えきれません」と苦笑いを浮かべつつ、観客への感謝を述べた。

観客の質問に、ひとつずつ丁寧に答えるネルソン・カレロ監督。最後は、「日本に来るのは夢でした。私は黒澤明監督の『羅生門』('50)が大好きなんです!」と、日本への愛を熱く語ってくれました。

11月2日(土)には、アレックス・デ・ラ・イグレシア製作のゴシック・ホラー『ANATEMA』の上映後に、製作陣が登壇する舞台挨拶ティーチインが行われます。「第21回ラテンビート映画祭 IN TIFF」は、「第37回東京国際映画祭」のワールド・フォーカス部門内にて、11月6日(金)まで開催。

『ペペ』(原題:Pepe)


123 分/カラー&モノクロ/スペイン語、アフリカーンス語、ドイツ語、ムブクシュ語/2024 年/ドミニカ共和国/ナミビア/ドイツ/フランス

監督:ネルソン・カルロ・デ・ロス・サントス・アリアス 出演:ジョン・ナルバエス、ソル・マリア・リオス、ファリード・マティラ

【作品概要】コロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルが、私設動物園に収容するためにアフリカのカバの捕獲を命じたという事実の顛末を、“カバの視点”から描き出す。『COCOTE』('17)の監督&脚本、ネルソン・カルロ・デ・ロス・サントス・アリアスが手掛け、第74回ベルリン国際映画祭では銀熊賞(監督賞)に輝いた。

◆上映スケジュール:11/5(火)20:45~

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