ITインフラのソリューション・ディストリビューターである株式会社ネットワールド(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 森田 晶一)は、学校法人玉川学園(東京都町田市、理事長・学園長 小原 芳明)の、事務系システム用仮想サーバーと職員用VDI環境のストレージ刷新プロジェクトにおいて、ネットワールドが提供するピュア・ストレージ社製オールフラッシュ・ストレージ「Pure Storage FlashArray // X20 R3」(以下、FlashArray)を採用し、本格稼働開始したことを発表します。
玉川学園は、教務システムを含む事務系システム用仮想サーバーと、事務系職員が使用するVDI(仮想デスクトップ)用に異なるストレージ製品を使用していましたが、運用業務の専門性が高いため限られた人員しか担当できず、また、設定変更作業をメーカーに依頼する必要があり、その都度コストが発生し、日程調整等の手間がかかっていました。
今回、FlashArrayを導入したことで、操作が容易な管理用GUIを介して、内部職員による柔軟な設定変更が可能になり、運用コストも低減しました。また、クラウドベースの監視プラットフォーム「Pure1」により、ピュア・ストレージが稼働状況を常に把握してくれるため、内部での監視工数を低減することができます。
さらに、ピュア・ストレージのサブスクリプション型保守サービス「Evergreen Storage」により、3年に1回、最新コントローラーに無料アップグレードできるため、ストレージを常に最新モデルの性能で利用することができます。
レイテンシー1ms以下というFlashArrayの高いI/O性能により、始業・終業時のアクセス集中時であっても、VDIユーザーからのレスポンスが遅いという苦情が無くなりました。また、従来システムと比較して、仮想サーバー環境で7.2倍、VDI環境で4.2倍という高いデータ圧縮率を実現しています。
システムの提案とストレージの導入作業及びそれに付随するネットワーク環境の設計・構築、導入後の運用保守などは、ネットワールドのパートナーであるアルファコンピュータ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長 中尾 昭宏)が担当し、ネットワールドがストレージの構築を行いました。玉川学園は、両社によるユーザー視点での提案を高く評価しており、今後計画しているストレージ環境の集約においても両社の支援に期待しています。
◆ 導入の背景
幼小中高から大学・大学院までを有する総合学園である玉川学園では、各教務システムを含む事務系システムを仮想サーバー上で、また事務系職員が通常業務で使用するデスクトップ環境をVDI上で稼働させており、それぞれに異なるストレージ製品を使用していました。仮想サーバー用のストレージ製品では、容量増設などの変更をメーカーの技術者に依頼していましたが、その都度コストが発生したり、日程調整する手間がかかるなど、ストレスを抱えていました。VDI用のストレージ製品は廉価なミッドレンジクラスの製品を利用していましたが、仮想サーバー用とVDI用で2系統のストレージ環境を管理することが大きな負荷となっており、運用管理業務の専門性も高く、容易に担当者を増やすこともできないなど、運用面での問題がありました。そこで、2つの既存製品が保守満了を迎えるのを機に、新たなストレージ製品に刷新するプロジェクトに着手しました。
多様なストレージ製品を扱うネットワールドを介して、アルファコンピュータから紹介された複数製品を、予算内で最適なI/O性能を獲得することを大前提として、今後利用が拡大した時にも耐えられるI/O性能を担保できること、運用管理業務を簡素化して担当者の負荷を低減できること、万一の障害発生時にも原因箇所を可視化できること、別途ライセンスや従量課金による追加費用が発生しないこと、ストレージコストを平準化できることを要件として検討。性能と価格のバランスが最も良いと判断し、FlashArrayを選定しました。
◆ 選定のポイントと導入後の成果
導入コストだけを比較すると、FlashArrayより安価な製品もありましたが、10年間の運用コストをトータルで考慮した結果、FlashArrayに軍配が上がりました。
運用管理面では、直感的な管理用GUIが提供されるため各種設定の操作が簡単で、エンドユーザーからの要求に応じたストレージ環境の設定変更作業も、学内職員だけで簡単に実施できるようになりました。障害検知など運用監視の場面でも、ピュア・ストレージが無償で提供するクラウドベースの監視プラットフォーム「Pure1」を介して、アルファコンピュータやピュア・ストレージが稼働状況を常に把握してくれるため、内部での監視工数を低減することができます。
また、運用コスト低減の観点からは、ピュア・ストレージの提供するサブスクリプション型の保守サービス「Evergreen Storage」のEvergreen Goldを採用することで、保守費用を最適化できます。Evergreen Goldでは、3年に1回、最新のコントローラーに無料でアップグレードすることができ、保守範囲内なら追加の作業費用も不要です。これによりストレージを常に最新モデルの性能で利用し続けることができます。さらに、従来はストレージ環境をリプレイスする5年ごとに特別予算を計上する必要がありましたが、Evergreen Goldで10年間利用すれば、経費を平準化することできます。
性能面では、レイテンシー1ms以下の高いI/O性能を獲得することができます。以前のVDI環境では、始業時と業務終了直後には、100名余のユーザーがシステムからのレスポンスを3~4秒も待たされていましたが、FlashArray導入後は、ユーザーからの苦情が無くなりました。
また、仮想サーバー用で7.2倍、VDI用4.2倍という高いデータ圧縮効果が実現されています。
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