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札幌学院大学,学生・教員用ファイルサーバをNetAppオールフラッシュでリニューアル

記事公開日時 : May 25, 2021, 8:49 pm
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ITインフラのソリューション・ディストリビューターである株式会社ネットワールド(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 森田 晶一)は、札幌学院大学(北海道江別市、学長:河西 邦人)の学生・教員が利用するファイルサーバー環境改善プロジェクトにおいて、ネットワールドが提供するネットアップ社製オールフラッシュ・ストレージ「NetApp AFF C190」(以下、AFF C190)が採用され、本格稼働開始したことを発表します。

札幌学院大学は、学生が個人のファイルなどをファイルサーバー上に置き、各自の環境を利用できるようにしていますが、ユーザーのデータ容量が増加したことで、Windowsのログインに時間がかかり、すぐに授業を開始できないなどの問題がありました。また、学生向けの領域を1GBしか提供できなかったため、大容量データを用いた研究・教育活動に支障がありました。

新しい環境は、AFF C190がプライマリ/バックアップ用に1台ずつ導入され、プライマリのAFF C190に保存されたデータは、筐体間ミラーリング機能「SnapMirror」を利用して、バックアップ用AFF C190へ日次バックアップされます。使用頻度の低いデータは、自動階層化機能「FabricPool」を用いてAWS S3へ転送。クラウドと連携することで、万一キャンパスが被災した場合にも、確実にデータを保護できるようになりました。

また、スナップショット機能で7世代分のスナップショットを保存しており、教員や学生が誤ってデータを消してしまっても、速やかに復旧できます。

課題となっていたログイン時間は、以前約5分を要していたのに対して、1/7以下の約40秒に短縮されました。

また、圧縮・重複排除やデータコンパクションなどの機能を活用することで、容量を約1/15に削減できることから、約3,300名の学生に8GB、約100名の教員に10GBを提供可能となりました。

システムの提案・導入は、ネットワールドのパートナーであるネットワンシステムズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員 竹下 隆史)が担当し、提案の構成などの迅速・丁寧な協力、保守フェーズも含めて、ネットワールドの支援が高く評価されました。

◆ 導入の背景と選定要件

近年、大学の教育・研究活動においても、ICTの利活用が欠かせなくなっており、札幌学院大学は、学内情報基盤の整備・拡充を積極的に推進してきました。その中で、学生がどの端末からでも自分の環境を利用できるよう、個人持ちファイルなどをファイルサーバー上に置く移動プロファイル方式を採用していますが、ユーザーのデータ容量が増加したことで、Windowsのログインに長い時間がかかるなどの問題が生じており、ユーザーからも不満の声が挙がっていたことから、学生や教員が利用するファイルサーバーの環境改善プロジェクトに着手しました。

札幌学院大学では、長年にわたりネットアップ ストレージをファイルサーバーに利用しており、過去、深刻なトラブルが一度もないことから、新ファイルサーバーの選定にあたっては、まずネットアップのストレージOS「ONTAP」を搭載した製品であることが要件でした。

また、大幅な性能向上が期待できるオールフラッシュ・ストレージであること、Mac OS/Windowsの両環境でファイル共有が行えること、クラウド上へのバックアップが行えること、学生一人当たり8GB、教員一人当たり10Gの領域を確保することなどの要件が挙げられ、これらを満たす製品としてAFF C190が選定されました。

クラウドへのバックアップのために、パブリッククラウド上でONTAPを稼働させる「Cloud Volumes ONTAP」を利用する方法もありますが、運用状況を踏まえた上で、AFF C190とパブリッククラウドを連携して1つのデータプールに見せ、アクセス頻度に応じてデータブロックを自動階層化する機能「FabricPool」を組み合わせ、アクセス頻度の多いホットデータはAFF C190に残し、アクセス頻度の少ないコールドデータはクラウド上の低コストのストレージへ移動させることで、コスト削減する提案が採用されました。


◆ 新システムの概要と導入成果

2020年10月より本番稼働を開始した新ファイルサーバーは、AFF C190がプライマリ/バックアップ用としてそれぞれ1台ずつ導入されており、プライマリストレージに保存されたデータは、筐体間ミラーリング機能「SnapMirror」を利用して、バックアップ用AFF C190への日次バックアップを実施。あまり利用されなくなったデータは、「FabricPool」を用いてAWS S3へ転送しています。

現在は約2TB分のデータがAWS S3に転送されていますが、AFF C190の新規クラスタには、10TB分の容量ライセンス費用が無償でバンドルされるため、バックアップデータが増えてもコストが嵩む心配はありません。また、クラウドとの連携を行うことで、万一キャンパスが被災するようなことがあった際にも、確実にデータを保護できるようになりました。

スナップショット機能も大いに役立っており、教員や学生が誤って自分のデータを消してしまっても、速やかに復旧でき、様々な事態に対応できるよう、7世代分のスナップショットを保存しています。

AFF C190による性能改善効果は非常に大きく、以前はログインが終わるまでに約5分程度の時間を要していましたが、現在では約40秒にまで短縮されました。

また、旧環境では、学生向けの領域を1GBしか提供できませんでしたが、新システムでは大幅に容量を増やし、大容量データを用いた研究・教育活動も格段に行いやすくなりました。ちなみに、同大学の学生数は約3,300名、教員数は約100名で、この人数に一人当たりのデータ容量を掛け合わせると27TBをオーバーしますが、圧縮・重複排除やデータコンパクションなどの機能を活用することで、容量を約1/15に削減。これにより約16TBの実効容量で問題なく運用しています。

コロナ禍により教育現場も大きな変革を強いられていますが、札幌学院大学では、今後、ニューノーマル時代に即したインフラを築いていく意向です。

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