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INTEL SSD 750 NVMe PCIe 1.2TB&400GB

記事公開日時 : April 16, 2015, 3:55 pm
ACROFAN=權 容滿 | yongman.kwon@acrofan.com | SNS
今まで徐々に発展してきたストレージ分野の支配権は、ディスクに続いてフラッシュメモリが前面に登場し、大きな幅の変化を経験している。

エンタープライズ環境でフラッシュメモリを活用したSSDは、従来のハードディスクに比べ、優れた性能とコスト効率で従来のストレージ階層構成を完全に変えてしまって、PCレベルでも優れた性能と電力効率、フォームファクタの側面の利点と低くなった価格等に今主流メインストレージに位置している。

そして、フラッシュメモリベースののSSDは、現在、ストレージ·インターフェースの根幹を変えている。既存のディスクベースのストレージのためのSAS、SATA規格は現在SSDの性能向上の障害となっている程度でもあり、これを克服するための方案としてシステムのPCIエクスプレスバスにストレージを直接接続しようとする試みがなされている。このような変化は、すでにシステムの構造にも影響を与えて、INTELの最新チップセットには、SATA Expressなどのインターフェイスとして、これらの傾向の基準を提示している。

INTEL SSD 750シリーズNVMe PCIeファミリは、このような傾向に応じて、まったく新しいインターフェース規格を使用して、極限の性能を引き出したのが特徴である。既存ATA規格のAHCIではなく、フラッシュストレージに最適化されたNVMeインターフェイスに基づいてコントローラを構成して、これをPCIe 3.0 x4レーンにシステムに直接接続して、最高レベルの性能を提供するこのSSDは、これまでのRAIDベースの高性能ストレージ導入方法論を根幹から揺るがす代案を提示することができる能力を持っている。特に韓国では高性能と価格の二つの側面をそれぞれ代表する1.2TBと400GBの両方のモデルが公式チャンネルを介して消費者たちに会うことになる。

■エンタープライズから降りてきた、新境地のSSD

 
▲INTEL750シリーズは、従来DC Pシリーズのバリエーションモデルとしても考慮される。

正直、視線を広げるとPCIeベースのSSDはそれほど見知らぬものではなく、NVMeインターフェースベースの製品もすでにINTELのファミリーに存在する。 NVMeはATA規格でのAHCIを交換するインタフェース規約で、フラッシュメモリベースのSSDが提供する並列処理に最適化することができるよう命令キューの制限を大幅に緩和させたものなどが大きな変化に数えられ、これにより既存のインターフェイスに比べ遅延時間を大幅に削減しI/O処理数を飛躍的に向上させることができるようになった。

NVMeが登場しPCIeベースのフラッシュストレージの構成も多少簡略化されている様子である。これまで最も一般的に見るた形態はPCIeブリッジとSASコントローラ、フラッシュコントローラを別々に搭載する形だったが、これをPCIe接続を前提とする構成であるNVMeに統合して構成することができるようになったためである。この時、NVMeフラッシュストレージのコントローラは、PCIeに接続されたデバイス専用のコントローラの形で認識、動作するようになり、このような特徴は既存のストレージとは異なる使用方法を作ることになる。

INTELはすでにエンタープライズ用のPCIe SSDにNVMeを利用しており、DC P3700、P3600、P3500がPCIe NVMe 3.0 x4接続を使用する。そして一般ユーザーのための製品群の中で最上位の製品の中で、エントリレベルのエンタープライズ製品が変形されて登場する場合もあるが、以前のINTEL730 SSDもエンタープライズ用の製品のコントローラを活用しており、今回の750もエンタープライズ用の製品に使用されたNVMeコントローラを変形して適用したと見られ、NVMeドライバはこの四製品が共用で使用する。

 
▲LPプロファイルに全面全体をヒートシンクで隠した。

 
▲モデルごとに使用されたメモリの種類と構成は異なっている。

見た目自体は装着の汎用性のためにLPプロファイルを利用しており、一つのスロットを占有して、前面全体をヒートシンクで処理した。背面には、使用されたフラッシュメモリとキャッシュメモリの情報を確認することができ、フラッシュメモリは20nm MLCを利用して400GBと1.2TBモデルで使用されるメモリの種類と構成は互いに完全に異なっている。システムとの接続は、PCIe 3.0 x4を利用し、レーンあたり8GT/sのPCIe 3.0規格で4レーンを使用する場合最大転送速度は、4GB/sに近づくことになる。

INTEL750が PCIe接続を3.0 x4にしたのは、Intelプロセッサベースのシステムのいくつかの構成の可能性を考えた時、かなり戦略的な選択でも見られる。PCの場合、コアi7-5900シリーズプロセッサの40レーンPCIe環境ならグラフィックスカード二個と750二個を装着することができ、i7-5800シリーズの28レーン環境であればグラフィックスカード三個と750一個がぴったり入る。色んな計算でPCIe 2.0環境でのパフォーマンスの損失を覚悟してもx4接続は、より柔軟な構成が可能である。

このカードの耐久性の面では、MTBF 120万時間と一日70GBのライトがなされたとき、5年の保証が提供される。エンタープライズ製品に基づいているが、高負荷状態のためのHET(High Endurance Technology)技術などは適用されていない。しかし、保証基準となるライト容量は730でも同じ基準が適用されただけで、実際の製品の耐久性はそれ以上になると見られ、数字上で比較した時もハードディスク多数のRAID 0と比較する時ははるかにリスクが少ない。

 
▲高い性能を適切に出すためには、ハイエンドのプラットフォームが必要である。

INTEL750の魅力は、やはりSSD数個を高価のRAIDコントローラを利用して設定する必要があった性能をカード一枚で作り出すことができるという点だろう。 400GBモデルだけでも、シーケンシャルリード2.2GB/s、シーケンシャルライト900MB/s、ランダムリード、ライトのパフォーマンスは430,000 IOPs、230,000 IOPsにのぼるほどで、1.2TBモデルはより少し高い、シーケンシャルリード2.4GB/s、シーケンシャルライト1.2GB/s、ランダムリード、ライトのパフォーマンスは440,000 IOPS、290,000 IOPSに達するほどだ。このような性能を既存のRAIDで作り出すには決して簡単ではない。

もちろん、このような性能を適切に出すためには手ごわいシステム構成の壁を越えなければならない。一度この製品の性能を適切に出すためのPCプラットフォームでINTELは、デスクトップPCの「エクストリーム」クラスのプラットフォームであるX99、あるいはX79を提示する。その理由は、INTEL750がしっかりとしたパフォーマンスを出すためにはプロセッサ内蔵PCIeコントローラに直接接続する必要があるが、一般的なデスクトッププラットフォームではそのための余分のPCIeレーンを作り出すためにかなり多くの対価が必要だからである。

X99やX79ではPCIe 40レーン構成のどちらに750を接続しても大きな無理なく性能を出すことができる。しかし、メインストリーム級デスクトップでは少なくともPCIeレーン分割が可能なZシリーズ·チップセットぐらいでこれを活用することができるが、このとき別のグラフィックスカードを使用していたら、このグラフィックスカード側のPCIeレーンがx8として減ることになる。そしてPCH側のPCIe 2.0レーンに750が装着されるとPCHのDMIの帯域幅に問題が現れるので、NVMeフィルタドライバが帯域幅をPCIe x2に減らしてしまうこともある。

 
▲NVMeがPATAとして認識されているなどの苦情があるが、UEFIでブートもできる。

 
▲X79でINTEL750のみ単一装着しても、Windows 8.1のインストールと起動に成功。

ただし、NVMeが標準技術への道を行っているが、まだそれほど普及しているとすることはできず、実際の使用でも厳しい点がある。まず、750をシステムドライブに設定して起動をすることができるかから 困難の開始なのに、最新のマザーボードはNVMe対応のための最新のアップデートを出しており、これを使用するとそれほど難しくないように使うことができるだろう。しかし、X79などの多少古いマザーボードを使用する場合はマザーボードによって結果が異なることがあるが、UEFI環境であれば多くの環境での使用が可能である。

また、この750は、一般的なストレージではなく、コントローラと一緒だと考えなければならないし、Windowsのセットアップ時に認識のためには以前RAIDコントローラのドライバでアレイを認識させた時のように、必要に応じてはNVMeドライバが必要だばならない。Windows8.1の場合、標準NVMeドライバが内蔵されているが、Windows7は別途のドライバを準備してインストールの過程でこれを認識させるなどの手間が必要である。もちろん、これは以前にRAIDコントローラを使用した場合非常に精通しているプロセスである。

また、PCIeにストレージコントローラが直結される構造の欠点は複数のカーをRAIDのように構成するのが難しいということだ。カードごとにコントローラが構成されるのでこれを上位からまとめて与えることができる方法がなく、これらのカードをRAIDに設定するにはOSに提供されるソフトRAIDツールを使用していなければならず、この時はRAID構成されたカードをブート用に使用することができないという物足りなさがある。もちろん750の基本性能が既存のSSD数個のRAID 0より十分に速く、PCでは、パフォーマンスの物足りなさはないだろう。

■シンプルに構成することができる超高性能ストレージの魅力

 
▲テストシステムの構成

NVMeを利用してPCIエクスプレスバスに接続されているINTEL SSD 750は別の意味で見ると昔の外部RAIDコントローラを使用して構成されたRAIDストレージと同じ位置にあるが、面倒なインストールなしでより容易に高いパフォーマンスを得ることができるという利点を提示する。そしてPCIeスロットに直接接続されるために発生する制約事項は既存のRAIDコントローラを利用する構成でも避けられない問題でもあり、このような環境を正しく使うためには、プラットフォームレベルからの準備が必要である。

テストシステムは、INTELCore i7-3820プロセッサとX79チップセットを利用したASUS P9X79 PROマザーボードを使用した。テストに使用されたコアi7-3820プロセッサの場合、PCI Express 3.0を正式にはサポートしていないが、実際のカードを装着すると8GT/sの3.0規格に接続され、完全にフルパフォーマンスを活用することができる。オペレーティングシステムは、Windows 8.1 Proを利用しており、INTELのエンタープライズ·ストレージのNVMeドライバを使用した。

テストツールは、一般的に容易に活用できるAnvil's Storage Utilities、ATTO Disk Benchmarkとストレージの原始のパフォーマンス測定に最も広く使用されるIOMeterを使用した。 IOMeter使用時にディスク領域のサイズは20GBを利用しており、INTELが提供するスペックで使用するディスク領域は8GBだ。そして最高のパフォーマンスのための極限の負荷のために4Kランダムテストではマルチスレッドの負荷テストも実行した。

 
▲ATTO Disk Benchmark(1MB Block)、単位MB/s、高いほど良い。

 
▲Anvil's Storage Utilities(Sequential R/W)、単位MB/s、高いほど良い。

 
▲Anvil's Storage Utilities(4K Random)、単位IOPS、高いほど良い。

シーケンシャルリード、ライト性能を容易に確認できるATTO Disk BenchmarkでINTEL750 400GBモデルはリード2276MB/s、ライト1008MB/s程度を見せ、1.2TBモデルはリード2421MB/s、ライト1322MB/sを示した。これは、既存のSATA3ベースのSSDを4〜5個ほどRAID 0で囲み、リスクを負う必要があり得ることができる性能で、このような性能と信頼性を一緒に得ることができるということが、INTEL750が提供する最も強力な競争力でもある。

また興味深い点では、シーケンシャルリード性能がPCIe 2.0 x4の限界である2GB/sを遥かに越えていったということだ。INTEL750の使用に推奨されているプラットフォームがX99とX79が、i7-3800、3900シリーズとX79チップセットベースのマザーボードの組み合わせではPCIe 3.0が正式にサポートされていない。しかし、実際には初期サンディブリッジ-EとX79マザーボードの組み合わせでもINTEL750はPCIe 3.0 x4に接続され、本来の性能を十分に使うのができることを確実に見ることができる。

一方、Anvil's Storage Utilitiesの結果ではINTEL750の別の特性を確認することができる。シーケンシャルリード性能がスペックに比べやや低い部分は大きく気にする必要はないが、4Kランダムリード、ライトでは発表されたスペックにはるかに足りない結果が出る。そしてこれに対する答えは、NVMeインターフェイスとエンタープライズクラスのコントローラからヒントを得ることができるが、これはテストツールがSSDの最大性能を引き出すための十分な負荷を作成できないからで、730もこのような傾向が見えたことがある。

 
▲IOMeter(64KB Sequential)、単位MiBPS、高いほど良い。

 
▲IOMeter(4KB Random)、単位IOPS、高いほど良い。

IOMeterは64Kブロック32 Outstanding設定で400GBモデルと1.2TBモデルの両方のスペックに示された性能を上回る実性能が出てくることを確認できる。また、4Kランダムテストを通じたI/O処理性能では既存のSATA、SASベースのSSD RAIDと比較した時、圧倒的な数値が出てくることを確認できる。

一方、4Kランダム転送テストで発見することができる特異であれば、IOMeterオプションでのセクター境界の定義オプションに応じてパフォーマンスが多少変わるというものである。 4Kブロック単位で転送する場合は、製品のスペックに準ずる性能を見せるが、セクター境界を512byteセクター基準にする場合、オーバーヘッドなどの影響で多少落ちる結果値を示している。この部分はストレージ利用においてファイルシステムなどに考慮が必要なように見えるが、非常に小さな単位ブロックを使わないと大きな問題はない。

また、IOMeterの4Kランダム転送テストと以前のAnvil's Storage Utilitiesの4Kランダム転送テストの結果の差が大きく見えるが、これは単にストレージに加わる負荷の差に起因する。INTEL SSD 750は、PCIeの広いフォームファクタに多数のフラッシュメモリを配置し、これをマルチチャンネルで構成されて並列処理する形態の構成なので、低負荷状態ではいくつかのチャンネルだけを使用して反応時間を維持するほどで運営されていると思われる。

 
▲IOMeter(1.2TB、4KB Random)、単位IOPS、高いほど良い。

 
▲IOMeter(400GB、4KB Random)、単位IOPS、高いほど良い。

INTEL SSD 750シリーズが一般のユーザーのためのハイエンド製品ではあるが、過酷なワークロードが加わるエンタープライズ環境のための設計を基にしてみるとパフォーマンスが出てくるの推移も一般商品とは多少異なる。特にNVMeを利用することにより、多数のコマンドが同時多発的に入ってくる高負荷の状況で自分のパフォーマンスを発揮するのが印象的である。これはIOMeterの4Kランダム転送ではストレージの負荷スレッドの変化による性能変化でよく確認することができる。

INTEL SSD 750 400GBモデルは4Kランダム転送テストで約4スレッドほどの性能限界点に近づくのを見ることができるが、このときの性能を比較的少ない負荷状況である1スレッドの状況と比較したとき、大幅に二倍以上の性能差を確認することができる。一方、セクタ境界を適用する場合には2スレッド程度で最大値に近接する性能が出るのを確認することができるが、これは前述したブロックの追加処理などによるオーバーヘッドが反映されたものと見られる。

400GBモデルより容量と規模が大きい1.2TBモデルは、最大値に近い性能が出てくる限界がより後方に押されて6スレッド程度で出て、1スレッド時のパフォーマンスと比較すると、より大きなギャップを示すことが特徴である。そして、すべての状況で1.2TBモデルが400GBモデルよりも高い性能を見せるが他のモデルの容量ごとのパフォーマンスの格差に比べればそれほど大きくはないし、ピーク性能が出てくる時点面では400GBが比較的瞬発力のある姿を見せているとも解釈することができる。

■極限性能のストレージを構成するための優れた競争力

INTEL750シリーズSSDの二つの製品はすべて非常に印象的なパフォーマンスと共に、高い性能とパフォーマンスを別の方法で実装することができる選択肢を考えると、非常に魅力的なコスト的側面も一緒に提供する。特に大衆性を備えた400GBモデルの場合、既存のSATAベースの400〜512GBモデルの価格帯と比較すると少し高い価格帯に布陣すると見えるが、その価格差を克服しても残るほどの優れた性能は十分財布をより開かせる理由になる。

そして1.2TBモデルは優れたパフォーマンスと容量を備えているが手強い価格が個人ユーザーには多少負担になることができるが、むしろワークステーションレベルではメインストレージや作業のためのスクラッチディスクとして使用することによって、高い説得力を持つ。そして、この部分での価格競争力では240GB級のSSD数台と高価のSAS RAIDコントローラを組み合わせて、これをRAID 0または10で構成することに比べて性能と価格、安定性で確実な優勢をつかむことができる選択である。

もちろん、このファミリは未だにハイエンドPCユーザーのための特別な製品で、この製品を使うためにはプラットフォームレベルから厳しい前提条件を満足しなければならない。しかし、この条件を満足させるハイエンドPCやワークステーションクラスのユーザーにとって、INTEL 750シリーズ SSDはコスト効率的に劇的な性能向上を期待できるようにする「最後のパズル」のような喜ばしい存在になるだろうし、現在の時点でPCから使用できる究極のストレージで挙げるに不足はない。

 
▲INTEL SSD 750シリーズ製品の主な情報


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